子育て&ワーク

子どもの前向きに生きる力を育む親子コミュニケーション(3)

2018.11.05

今この時期だからこそ大切にしたいコト(1)乳児期~幼児期編

「この時期のこの子に、親として何をしてあげたらいいのだろう?」
「どんな関わりを大切にしたらいいのだろう?」
子どもの成長を見ていく中で、そんなことを考えることはありませんか?

人は成長・発達していく過程で、自分の力で強く前向きに生きていくために、その時々で克服しなければならない課題、その時期だからこそ大切にしたいことがあります。
キャリアカウンセラーは、人が誕生した時から老年期までの一般的な心理・社会的発達理論を理解した上で、人それぞれの『その人らしさ』を大切にしたキャリア形成支援を行っています。

乳幼児の教育

今回は、数ある発達理論の中から、0歳(乳児期)~10代(学童期)までの『それぞれの成長・発達段階で大切にしたいこと』を2回に分けてお届けします。

第1回目の今回は、乳児期(0〜2歳頃)~幼児期(2~4歳頃)。

乳幼児の教育

★乳児期(0~2歳頃)
赤ちゃんのこの時期に大切にしたいことは『基本的信頼』。
赤ちゃんは親、保育者(時に祖父母)から、授乳や抱っこなどの自分の様々な欲求を満たしてもらうことで、信頼感を得ることができます。
そしてそこから『希望』を見出していきます。
逆に「泣いても何もしてくれない…」と感じると、それが不信感へとつながります。
もちろん、即時赤ちゃんの欲求を満たすことが難しい時もあるでしょう。
けれども、この時期には、できるだけ赤ちゃんの欲求を満たしてあげることを意識し、赤ちゃんが
『信頼と希望を確立する経験』 > 『不信感を抱く経験』
となるような対応を心がけることが大切です。

幼児期の教育

★幼児期(2~4歳頃)
この時期に大切にしたいことは『自律性』。
自分の意志で自己表現や自己主張が可能になり、自由に動きまわることでしつけをされ、自分をコントロールすることを学びます。この『自分をコントロールできている』という経験によって、自律性・意志が確立されていきます。
その中では、自分で上手にコントロールできず、失敗して恥をかく経験(例:おもらし等)もあるでしょう。けれど、人が強く前向きに生きていくためには、この時期に、自律性と恥を自分自身で感じながらも、
『自分で自分をコントロールできている』経験  > 『自分をコントロールできていない』経験
となるよう、『自分で自分をコントロールできている』経験を増やし定着させていくことが大切なのです。

そのためには、子どもの欲求(例:あれ買って、これ欲しい等)を、ただ与えて満たしてあげるのではなく、時には我慢することの大切さや、思うようにならないこともあると教える必要があります。また、我慢できた時、思うようにならないことが納得できた時には褒めてあげましょう。

また、子どもにいろいろなことをやらせてみて、出来るようになるまで少し離れて見守ることも大切です。助けを求めてきた時には、やってあげるのではなく、その子が「自分で出来た!」と思えるようにサポートをしてあげましょう。そしてその結果に対しては、子どもの主体性や努力を認めてあげるような声かけも忘れずに。

今回は、0~4歳頃までに大切にしたいことをお伝えしました。
次回は子どもの前向きに生きる力を育む親子コミュニケーション(4)『今この時期だからこそ大切にしたいコト(2)遊戯期~学童期編』をテーマにお届けします。

  • あなたがイキイキ輝ける『あなたらしい』キャリアと、お子さんがイキイキ輝く『その子らしさ』を大切にしたこれからの歩みを…いつも応援しています!

  • 若槻彩子(わかつき あやこ)

国家資格キャリアコンサルタント・キャリアカウンセラー/JCDA認定CDA(キャリアデベロップメントアドバイザー)/音楽療法インストラクター/メンタル心理ミュージックアドバイザー/快眠セラピスト/メンタル心理ヘルスカウンセラーなどの知識・資格を活かした個別キャリアカウンセリングやイベント・研修等を中心にキャリア支援活動を行なう。講演実績多数。
https://wcareer.jimdo.com

おすすめ記事